「熊野寮における補修について」への抗議文

 

京都大学教育推進・学生支援部厚生課 御中

 

 

2021129

熊野寮自治会

 

 

 

 

 

 

 先日、貴課から「熊野寮における補修について」との文章が通達された。しかしその内容は問題点を多く孕むものであり、到底許容し難いものであった。

 

 まず、この要求は明確な確約違反である。入退寮者に関して、熊野寮自治会は、団体交渉と確約に基づきその氏名を京大新聞に掲載することとしてきた。この経緯を無視して一方的に確約を無効化する要求がなされたことは誠に遺憾である。

 歴史的にも京都大学当局は確約に基づいて熊野寮への責任を果たしてきた。近年は確約の有効性自体を否定し、確約違反の要求を繰り返しているが、これまでも再三確認してきた通り、その主張に正統性は全くないと断じねばならない。この確約は学生担当理事および厚生補導担当副学長に自動で引き継がれる組織間の約定であり、現在も有効であることは疑いがない。また、熊野寮に関する重大事項については自治会と当局両者が事前に団体交渉の形態で協議を行うべきであり、今回の通達のような要求は一方的になされるべきではない。

 そもそも設備の復旧・修繕をしないということは、学生の生活を脅かすものである。多くの学生が生活する福利厚生施設を生活に支障のある形で放置するということは人道上問題があると言わざるを得ない。

 

 以上の理由から、各月で貴課に入退寮者を報告すること、居室を特定できる形で寮生の名簿を提出することはいずれも容認できるものではない。

 

 熊野寮自治会は、今後このような確約を無視した要求がなされないよう強く抗議すると共に、無条件ですみやかに設備が補修・修繕されるよう求める。