第三小委員会から熊野寮自治会へ発出された文章への返答

 

【経緯】

 2022年10月11日の窓口交渉において、厚生課窓口に第三小委員会あてに提出した文書に対する第三小委員会からの返答が、2023年1月6日にありました。

この文章はそれに対する返答です。

 

前回熊野寮が提出した文書は↓

https://kumano-ryo.jimdofree.com/%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%96%87/%E7%AC%AC3%E5%B0%8F%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%E3%81%B8%E3%81%AE%E8%BF%94%E7%AD%94/

 

第三小委員会からの返答は↓  https://telegra.ph/%E7%AC%AC%E4%B8%89%E5%B0%8F%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%E3%81%8B%E3%82%89%E7%86%8A%E9%87%8E%E5%AF%AE%E8%87%AA%E6%B2%BB%E4%BC%9A%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%96%87%E7%AB%A0-06-19

 

【返答文の本文】

 

 令和4年12月27日付けで第三小委員会(以下、貴委員会という)より発出されました文書に対して、熊野寮自治会は以下のように返答いたします。

 

 まず、昨年10月11日付けで熊野寮自治会より貴委員会に対して提出した文書には、以下のように記載しました。

 

"3/1付で貴委員会から送られてきた文書に対する反論として5/11に熊野寮自治会が貴委員会宛てに提出した文書において、熊野寮自治会は貴委員会に対していくつもの具体的な説明を要求しています。それらについての具体的な回答をまだ得ていないので、熊野寮自治会は貴委員会に対して引き続きそれら事項についての説明を求めます。"

 

 しかしながら、今回の文書を読む限りでは、上記返答は得られていないものと認識しています。昨年5月11日付けで提出した文書で要求した内容に対し、貴委員会は少なくとも2回、文書でこれを回答する機会を持っていた訳ですが、返答されないようではこれは単なる偶然ではなく、意図的に行っているものと解さざるを得ません。これでは、貴委員会は本自治会に対しては「条件付き」で「面談」を行うと言いながら、その実は熊野寮自治会が意見を述べても、それに対して真剣に対話に取り組む意思がないものと判断せざるを得ません。貴委員会は、京都大学において学生の生活に関わる問題を審議する立場としての責任を自覚し、上記の回答を含め、学生及びその自治会に対して、真摯に対応されることを熊野寮自治会は強く求めます。

 

 以上を踏まえた上で、文書の内容に対して、「貴自治会が京都大学新聞の紙上において...」から始まる部分を第一部、「令和3年10月8日付けで貴自治会に...」から始まる部分を第二部、とそれぞれ言い表し、それぞれについて順に回答します。

 

・第一部について

 初めに申し上げなければならないことは、第一部の最終部分についてです。「現に【京都大学新聞紙上に入寮者と掲載され退寮者として掲載のない者】全員(700人余り)が居住していると主張するのか、それとも京大新聞の記載に誤りがあったとするのか」と記述されていますが、実際には事態はもう少し複雑であるにも関わらず、まるで二者択一を迫るかのような書きぶりであり、第三小委員会の先生方が事態を正確に認識されていないことに関して、遺憾の意を表せざるを得ません。

 まず前提として、熊野寮自治会は、昨年10月11日に熊野寮自治会より貴委員会に対して提出した文書から引用する以下の立場を堅持します。

 

"故に、上で申し上げたような、「各寮生が居住している居室の一覧」が「適正な人数の寮生が寄宿していることを確認」し「寮の施設・設備の維持管理・補修を適切に行い、災害時の対応に万全を期すため」に必要である理由を大学当局から説明頂いたとしても、熊野寮自治会がプライバシーの問題を勘案してもなお、それを提出するために十分な理由があると判断しない限り、「各寮生が居住している居室の一覧」を提出することはないことを、ご理解頂きたいと思います。"

 

 さて、まず熊野寮に現在700人余りが居住しているという事実はないことを申し上げます。しかしながら、熊野寮自治会は入退寮選考権を行使する責任ある立場として、年々入寮希望者が増加する中で、より多くの入寮希望者が居住可能となるように例えば談話室の居室化などの工夫を凝らしキャパシティを拡張してきたことはこれまでにも再三申し上げている通りです。また大学当局にも繰り返し、新しい寮の建設も含めて需要に見合うだけのキャパシティを確保するように要求してきました。故に、実態にそぐわない「定員」のような概念を持ち出し、熊野寮自治会を非難するようなことを考えておられるのでしたら、それは全く見当違いです。熊野寮自治会は自治の下に責任ある入退寮選考権の行使を行っているので、学生の居住キャパシティという切実な問題に関して一顧だにしない大学当局に、完全なる非があります。

 なお、新しい寮の建設に際しては、確約に基づいて「公開の場で熊野寮自治会と団体交渉を行い、合意の上決定」しなければならないことは言うまでもありません。

 

 京大新聞紙上への入退寮者の発表に関しては、確約に定められた通り、正確を期して行っています。その上で、例えば極めてプライベートな事情によって入寮時と退寮時に名前が変わるなどのことは容易に起こり得るのであって、そのような枝葉末節に拘泥し、木を見て森を見ずかのような姿勢で、キャパシティの不足という真に対応すべき問題から大学当局が目を逸らし続けていることを、熊野寮自治会は強く非難します。

 

・第二部について

 貴委員会は確約について、

 

"前学生担当理事・副学長は署名を行っておらず、現学生担当理事・副学長も署名した事実はなく、継承されていない。したがって、確約に基づいて貴自治会と協議することはない。"

 

などと述べておられますが、まさに「学生担当理事、厚生補導担当副学長は」「確約を、次期以降の教育・学生担当理事、厚生補導担当副学長に引継ぐ。」と書かれている確約を継承していないと主張していること自体が、大学当局の自治に対する無責任な在り方を露呈しています。貴委員会におかれましては、早急に前々々学生担当理事・副学長に問い合わせ、前々学生担当理事・副学長、前学生担当理事・副学長及び現学生担当理事・副学長に、確約を直視し文意を曲解せず着実に確約を履行するように要請してください。

 

 再三申し上げている通りですが、熊野寮自治会は貴委員会に対し、大学当局が確約を堅持し、確約に基づく団体交渉の場において、熊野寮自治会と協議を行うように求めます。貴委員会が、熊野寮自治会に対して学問の府である大学として誠実な対話を行うという意思、また、学生及びその自治会からの疑問・要請にも答え、責任をもって大学の自治を尊重する意思があるのであれば、確約に基づく副学長との団体交渉及びその前段階として通例行われている貴委員会との予備折衝を行いたいと熊野寮自治会は考えていますので、賢明な判断を期待します。 

 

以上

 

                                                     2023年5月12日 熊野寮自治会